輝く光の中で
智の、あまりの怒り様に、私と莉那は、ただ智をなだめた。

「智、どっちにしても、もう終わった事だから・・・
 私も、彼とは別れることにしていたから、気にしないで・・・。
 秋からは、アメリカに行く予定にいてたのも、彼が卒業したら
 離れるつもりだったからなの・・・。
 だから、心配しないで・・・。私は、大丈夫よ・・・・。」

「万梨阿・・・・。グスン・・・」と、莉那が泣き出した。

「莉那、お前が泣いても仕方ないだろ・・・はぁー、分かった
 万梨阿、俺にして欲しいことは、何だ?」

「ありがとう、とにかく、ここを明日退院したら、寮の荷物を
 アメリカに送って、出来たら、私の形跡を残さないで欲しいの」

「わかった。明日、寮を引き上げて、手続きも早めよう。
 どうせ専用機で来たんだ。アメリカまで送るよ・・・・」

「ありがとう、智・・・・」

その日、二人は病院の近くのホテルに泊まり、翌日、一回寮に
戻り、アリスとスザンナ宛ての手紙を書いて、寮の管理人さんに
二人に渡してもらうように頼んだ。

寮の部屋は、すでに旅行に出る前には、片付いており、ただ
荷物を運び出せばいいようになっていた。

急遽、荷物も運びだし、全て、専用機に積んで、私たちは
イギリスを後にした・・・・・。

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