月夜の翡翠と貴方【番外集】
スジュナは、ベッドの上で窓の外を見つめていた。
…この子は今、何を見ているのだろう。
「…スジュナちゃん」
ギシ、とベッドが軋む音がする。
ジェイドはスジュナの隣に腰掛けると、そっと手を伸ばした。
ぎゅ、と優しく包むように抱きしめる。
「おねえちゃん…?」
傷だらけの、その小さな体。
いつも精一杯輝いている太陽も、暗雲が空を覆えば、たちまちその姿も隠れてしまう。
…お願い。
その傷を、隠さないで。