月夜の翡翠と貴方【番外集】


その様子に、ルトとふたりで笑い合う。

ネオもまた瞳を輝かせ、「そうよ!」とその場で跳ねた。

「だから、ルトさん、ジェイドさん!お金なら後からいくらでもお返しするから、お祭りに行きましょう!」

ネオは、あどけない瞳を一心にルトへ向けた。

タツビも、期待の眼差しでルトを見ている。

ルトは面白そうに笑いながら、「ハイハイ、いいよ」と言った。

「けど、俺らは今から五日後にはコーロに着くよう、頼まれてるからな。パラべまで急ぐぞ?」

ルトの言葉に、ネオは顔を明るくさせて微笑んだ。

「もちろんわかってるわ!ふふふ、楽しみ〜!」

ネオは、飛び跳ねんばかりに歩く。

タツビも先ほどより、ずっと表情が明るい。

…これから五日間、このふたりと共に行動する。

どうか何事もなく、ふたりをコーロヘ送り届けることができるよう。






夕暮れ時に着いたケボウの隣町の宿で、私達は一泊することにした。


「ねえねえジェイドさん、その髪の色、生まれつきなの?とっても綺麗ねっ」

寝台に寝転んだネオが、椅子に腰掛ける私を見て、そう言った。

その隣の寝台でウトウトしていたタツビが、「それ、オレも気になってた!」と飛び起きてくる。

私は戸惑いながらも、「うん」と返事をした。


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