月夜の翡翠と貴方【番外集】
わかった上で、その想いごと手に入れた。
彼女はもう、俺から離れて生きていくことができない。
…だから、俺はジェイドを連れて行くのだ。
恐ろしい世界でも、暗い底無しの海でも。
…きっと、俺の想いのそれも、もうだいぶ狂いかけている。
だったら、同じだ。
なによりも強くて激しい想いで、お互いを繋ぐ。
俺の全ても、捧げようか。
この、時折甘い香りを漂わせて、こちらを見つめる。
美しい、翡翠葛に。