The unripe heart


「・・・絹江さんがね・・・。」

私と拓也はここに来た経緯を

橋本さんの孫に説明した。

「うちは原田千夏。」

「俺は石坂拓也。よろしくな。」

軽く自己紹介をする。

「宇治原和希。」

彼は名だけ言うと頭を下げた。

下げたまま言った。

「悪いけど、帰ってもらえる?

絹江さんに言われたみたいだけど、

俺は忙しいんだ。ごめん。」

彼はそういうと頭をあげ、

家の中へと入っていった。




< 11 / 28 >

この作品をシェア

pagetop