The unripe heart


「なんなのよ。あの人。」

拓也が買ったお菓子は

しょうがないから私と拓哉の二人で

拓也の部屋で食べた。

「まぁまぁ。別にいいだろ。

和希君には和希君の事情があるんだろ。」

私がキレて、拓也が宥める。

先程からそれの繰り返し。

「あーいうのが一番嫌い。

感じ悪いしさ。

一度も笑わなかったし。」

宇治原和希は一度も笑わなかった。

涼しげな目元を崩さずにいた。

「千夏が好きなのは

俺みたいなタイプだもんな。」

「それも違うっ!!」

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