The unripe heart
俺は部屋に和希を招いた。
「ジュース飲む?」
俺は訪ねるが答えは聞かずに
オレンジジュースをコップにつぐ。
散らかった俺のベッドの上に
無理やり二人分の座る場所を確保。
そこに和希を座らせる。
「・・・拓也の趣味がわかった。」
彼はベッドに座り一番最初に言った。
「何が?」
彼はベッドの上の一冊の雑誌を指さす。
「違ぇからな。これ、兄貴のだから。」
俺は慌てて雑誌をベッドの下にすべりこませる。
水着を着た女性が写る雑誌は
ベッドの下へと消えてった。
「まぁ、隠さなくてもいいけど。」
彼は真顔で言う。
「いや、まぁ、そうだけどさ。」
中学男子だから日頃だったら別に良い。
だけど、これから話すことには
きっと不釣り合い。