ヤンキー先輩!
そしてそんな噂が広まってるらしいと知ったその日の昼休みのことだった。
『あ、あ、アユ』
なんだか慌ただしく私の名前を呼びながら走ってくるのは同じクラスのオケ。
吹奏楽部の部長だからオケ。
これももちろん私が勝手に・・・
『なんか、先輩が呼んでる!』
え?先輩?
心当たりがない私は、オケの指差す教室の入り口を見る。
そこに立っていたのはすごく美人な女の人。
「え、誰、あの美人。オケ知り合い?」
『ちがうよ!美人で有名な三年の長澤先輩だよ!え、アユ知り合いじゃないの?!』
「知らないよ、あんな美人。ほんとに呼ばれたの私?」
『え、う、うん『ちょっと、佐々木歩、あんたでしょ。早く来なさいよ。』