ヤンキー先輩!
美人先輩に従って図書室のドアを開けようとしたその時。
ガラッ
『・・・・・・・・はぁ?』
私が開けるよりも先に開いた扉。
そして、そこに立っていたのは、
ブンブン。
『なんでお前がここにぃ?!わっ、まさかストーカー?!きーもーいー!興味ないですってフリして実は興味しんし『ハチ黙れ。どけ。通せ。』
すんごい想像で私をけなしてくるハチことブンブンを一発でシュンとさせる美人先輩。
恐るべし。
『あ!来た来た!よっ、待ってたよアユちん!』
そんなブンブンの後ろからひょこっとステキな笑顔を浮かべるのは青木太一。
「こんにちは。青木太一。」
『いやん、フルネーム?』
そう言ってまた爆笑さんになる青木太一。この人いっつも笑ってる。
『太一、連れて来たし、あたしもういいでしょ。戻るよ。』
『おう麻衣!ありがとな!今日も寄ってかないのか?麻衣の好きなドーナツあるけど。』
『・・・いや、いい。』
『そ。ま、いつか気が向いたら寄れよな。』
なんだかこの美人先輩に対しては雰囲気が違う青木太一。
そんな青木太一にただ頷いて立ち去る美人先輩。
な、なんだ?
『・・・あ、アユちん。あれ、俺の彼女ね!』
そう言ってにへらっと笑う青木太一に、
あぁナルホド。と納得する。
2人は妙にお似合いだった。