ヤンキー先輩!
「1200円になります。」
レジも私が行かされた。
橋田さんと中井さんがあんなに怖がる彼は一体何者なのか。
そんな彼はポケットからなんか分厚い財布を取り出して、お金を出した。
「ありがとうございました。」
『おい、お前』
なに!まだなんかあんの?!
「はい。」
『名前。』
マージーデしつこい!
お前なんかに教えてたまるか!
「人に名前を聞く時は、自分から名乗るものです。」
言った。
言ってやった。
どうだ参ったか。
恐る恐る彼の顔を見ると、彼は少し驚いたような顔をして、またもとの眉間にシワがよった顔に戻った。
そしてそのまま何も言わず店を出て行った。