ヤンキー先輩!
どうやら壁にぶつかる音がしたのは、青木太一が壁を殴ったからみたいだった。
なんだか恐ろしくなって顔を引きつらせていると、青木太一は後ろ手で扉を閉めた。
しんと静まり返る体育館倉庫。
青木太一は下を向いてつっ立っていて一切口を開かない。
そんな硬直状態が三分程続いた時、私は耐え切れず口を開いた。
「青木太一、どうしたの?」
すると青木太一はもう一度ドンッと扉を殴って音をたてた後、こう言った。
『・・・っるせぇんだよ、役立たずが。』
私は訳が分からず彼を見た。
『さっさと雄星落とせよ。何のために俺がお前を図書室に連れ込んだと思ってんだよ。なにグズグズしてんだよ。使えねー奴だな。』
は?