【完】俺様キングと秘密の極甘kiss★
その視線の強さに、思わずたじろぐ。
「お前さ、その水着誘ってんの?」
「は、はぁ!?―――ちょ、棗!?」
意味がわからない、というように声をあ
げたのち、思わず悲鳴を上げる。
だって棗の人差し指が、私の谷間をつつ
、となぞってきたから。
「こんなにエロい水着着て、さ。紐ほど
いたら、あっという間に襲える格好で。
誘ってんだろ?」
「ちょっと棗―――」
「ん?誰を誘惑してんだよ。優希か?」
なんでまた、優希君が出てくるのよ。
私は棗の手のひらをそっと握り、強く押
し返した。
それから、棗を見上げる。
「どうしたの?棗、今日変だよ……」
そう言うと、棗は目を見開いて。それか
ら、すぐに悔しそうに伏せた。