【完】俺様キングと秘密の極甘kiss★
私も普通に挨拶交わしたりはしてたけど
別にそれほど親密な関係だった訳でも無
いし。
だから本当に、喋りかけられるまで気づ
かなかった。
「柏木、変わってないな!すぐわかった
よ」
東野君はそんな風に笑いながら、両手で
一生懸命焼きそばを作ってる。
「うん、東野君も変わってないね。……
えっと、バイト?」
「あ、これ?うん。母さんの手伝いに駆
り出されてさー。あ、柏木ご注文は?」
「えっと……じゃあ…」
「焼きそば4つ」
私の声に被せるようにして聞こえた低い
声。
―――ドキッ
……また。
また、胸が変な音を立てて。