【完】俺様キングと秘密の極甘kiss★
鈍感なんてね、美怜の為に存在してるよ
うな言葉なんだからね!
なんて訴えてみても、美怜はまるで取り
持ってくれなくて。
もういいや、諦めよ。
とため息をつきながら、自分のミルフィ
ーユにフォークを刺した。
それから小一時間ほど、美怜と世間話を
繰り広げていたら、帰宅した頃には、も
う7時を回っていた。
「ただいま~……」
そう声をかけながらローファーを脱ぎ捨
て、階段を上る。
すると、上りきった先に、お風呂上がり
っぽい棗が居た。
棗は私を見ると、ちょっと不機嫌そうに
なる。
「……どこ行ってたんだよ、お前」
「どこって……カフェだよ?」