【完】俺様キングと秘密の極甘kiss★
なんでそんなこと聞くの?
「……誰と」
「別に誰でもいいじゃん。棗には関係な
いでしょ」
なんだか不機嫌な棗にイラッとして、素
直に答えればいいのに、ひねくれた言い
方をしてしまう。
だけどあからさまに不機嫌そうにされる
のも嫌だ。
理由もわからずに睨まれるのは、誰だっ
ていい気はしないでしょ?
つーん、とそっぽを向いていたら、不意
に、棗の舌打ちが聞こえてきて。
―――ダンッ!!
次の瞬間、私は壁と棗に挟まれていた。
途端、ドキッと跳ねる心臓。
だんだんと体温が上昇していくのを感じ
て恥ずかしくなった。