【完】俺様キングと秘密の極甘kiss★
避けたくて避けてるんじゃない。
条件反射……っていうか、棗の瞳を真っ
直ぐ見ることが出来ない。
あの日のような、優しげな眼差しを向け
られたら、私はどうしたらいいのかわか
らないから。
「杉本君、やっぱり春ちゃんが好きなん
だよ!」
突然、嬉しそうにそう言い出した美怜。
「あり得ないよ……」
「どうして?」
「……だって、姉弟だもん」
そうだよ。
仮にも私達って姉弟なんだよ?そういう
気持ち、抱いたら駄目なんだよ。
ましてや、家であんなこと―――。
思い出して、ボワッと真っ赤になって自
滅した。