【完】俺様キングと秘密の極甘kiss★




知らなかった。

人を想うことがこんなにいとおしい行為
だということ。



知らなかった。

片想いのもどかしさも苦しさも、甘酸っ
ぱい陶酔も―――。



結局は、彼女を『好き』という結論に、
辿り着くんだという事。



そんなとき、不意に、春の嬉しげな笑い
声が聞こえてきた。



「ふふっ」



そんな春を見て、思わず首を傾げた。



何笑ってんだ、あいつ……。



「東野くん、かわいい……」



次の瞬間、春の口から飛び出た言葉に、
思わず固まった。








< 167 / 445 >

この作品をシェア

pagetop