【完】俺様キングと秘密の極甘kiss★
もう顔は赤くなくて、すごく真剣な眼差
しを私に向けていた。
「俺、絶対に言うから。柏木に、ずっと
言えなかった事があるから」
「へ……?」
ずっと言えなかった事―――……?
「じゃあ、文化祭楽しみなね!」
東野君はそう言うと、クルッと私達に背
を向けて、もと来た道を走っていった。
「……うわっ。美怜、なにその気持ち悪
い顔」
クルッと振り向けば、美怜がニヤニヤと
私を見ていて、思わず眉間にシワを寄せ
た。
それでも美怜のニヤニヤは収まらず。
「春ちゃんてばモテモテ~!」
「はぁ?変なこと言ってないで、早く回
ろ」
そう言いながら、歩き始めた。