【完】俺様キングと秘密の極甘kiss★
俺はそこで初めて、自分が傍観者になっ
て居ることを知った。
何を眺めているんだ、俺は。
なんであの子があんなに困っているのに
、泣いているのに俺は助けに行かないん
だ。
思いきって足を踏み出したその時。
「やめなさいよ!」
凛とした、声だった。
突然そんな声が聞こえてきて、委員長を
庇うように女の子が不良たちに立ち塞が
った。
「あんたら情けなくないの!?男の癖に
、大人数でよってたかって女の子を脅し
たりして」
「あ゛?なんだお前。どけよ。殴るぞ」
「殴れば良いじゃない!」
迷いのないその声に、不良たちが一瞬、
怯んだのがわかった。
俺だって驚いた。
そんな発言をして、危ないっていうのに
―――……。