【完】俺様キングと秘密の極甘kiss★
あんなに真剣な想いを伝えられたのは、
初めて。
ドキドキ……したなぁ…。
「あ、もう少しで最後の花火だよ!」
美怜のそんな言葉が聞こえて、顔を上げ
たその瞬間。
―――グイッ
「わっ!?」
突然後ろから引っ張られ、人混みから外
れた。
どうやら美怜は、私が居なくなったこと
に気付かず、夜空に夢中になってる。
「もう、だれ―――……」
「春」
不意に聞こえてきた声に、ビクッと肩が
揺れた。
それに、ドキドキと心臓がやたら煩い。
「棗―――」