【完】俺様キングと秘密の極甘kiss★
それはそれは嬉しそうに笑うものだから
、なんだか照れてしまった。
そして、あんまり待たせるのも良くない
よね、と慌てて帰り支度をしていると。
「―――おい。ちょっと待て」
不意に低い声が聞こえてきて、見上げた
ら棗が立っていた。
私は思わず棗から目を逸らして俯いた。
東野君と喋るのは普通なのに、棗に話し
掛けられると、ドキドキして、棗の目を
見れない。
「……下向くなよ」
「……」
そう言われておずおずと顔を上げると、
棗は少し笑ってた。
「ドキドキしちゃって俺の事、見れない
の?」
意地悪そうにそう言った棗に、カアッと
顔が熱くなった。
「違う!自惚れないで!」