【完】俺様キングと秘密の極甘kiss★
そこに急に割り込んできたのは棗。
別に私が胸を痛める必要なんて、これっ
ぽっちも無いんだよ。
―――なのに。
ずっと脳裏にちらついて離れてくれない
、棗と宮下さんの姿。
消したいのに、消えてくれない。しつこ
く何度もリプレイされて。
棗がモテるのは、ずっと知ってたじゃん
。
何を今さら傷付いてるんだろう。
「……ぎ…柏木、大丈夫?」
ハッとすると、目の前に東野君の顔のド
アップがあって、思わず飛び退いた。
「と、と、東野君!?」
「そんなにビックリされても……。ボー
ッとしてたみたいだけど、大丈夫?」
困ったように笑いながらそう言われて、
やっぱり東野君は優しいなぁ、と思った
。