【完】俺様キングと秘密の極甘kiss★
あんなに大嫌いだった筈なのに、好きに
なってしまった。
学校では無愛想とか、無口って言われて
るアイツが、笑ったりしてくれると、す
ごく嬉しくて。
―――『春』
棗が私を呼ぶ、その優しい声が大好きだ
った。
最初は嫌なやつだって思ってたのに。
思わず目頭が熱くなって、涙が零れそう
になる。
棗も好きっていってくれたのに。
私達、両想いなのに……どうして?
どうして、諦めなければいけないんだろ
う。
私の好きって気持ちは、彼には届かない
。―――届かせたら、駄目なんだ。
「……っ…!」
我慢出来なくて、とうとう涙が溢れた。