【完】俺様キングと秘密の極甘kiss★
「……アイツを好きになっても、不毛な
だけだよ」
東野君の言葉は、いちいち核心を突いて
、私の胸に突き刺さる。
わかってる。
そんなの、棗が好きだってわかった瞬間
に気付いたよ。
―――ぎゅっ
ポロポロと流れていく涙を止める術がわ
からずにいると、不意に東野君に抱き締
められた。
「東野く……っ」
ぐい、と押し返そうとしても、それより
も強い力で抱き締められる。
やがて、暫くして、東野君が口を開いた
。
「……頼ってよ」
「……。」
「俺のこと、利用していいから。……い
や、利用しろよ。杉本を忘れるために、
俺を利用していいからさ……」