【完】俺様キングと秘密の極甘kiss★
校門を過ぎてからは、手を繋いで帰った
。
他愛ない話をひたすら続けてた。
―――東野君は、棗の話題には一切触れ
てこなかった。
それが彼の優しさなのか、ただ単に口に
したくないのかはわからないけど。
家のちょっと手前でバイバイして、歩い
ていたら。
―――ガシッ
「きゃっ!?」
突然後ろから肩を掴まれ、ビックリして
後ろを振り向いてから、息を呑んだ。
「な、棗……」
そこには、真っ黒なオーラを纏ったよう
な棗が立っていて、私を睨むように見下
ろしていた。
「ちょ、棗、離し……」
「どーいう事だよ」