【完】俺様キングと秘密の極甘kiss★
低い声。
怒ってるんだってすぐにわかった。
なるべく棗の目を見ないようにして、ち
ょっと笑う。
「……急に、何?」
「何で東野と手、繋いで帰ってきてんの
?」
「棗に、関係ない……」
「こっち見ろよ」
そう言われて見上げると、怒った棗の顔
があった。
でも、真っ直ぐに私を見つめていて。
そんな……そんな目で、みないで欲しい
。
言ってしまいそうになる…好きだって。
「私……東野君と付き合うから……」
苦しくて、喉が突っ返そうになりながら
どうにかそう言う。