【完】俺様キングと秘密の極甘kiss★
»『お前しか要らないのに』
【棗side】
失恋が、こんなに辛いもんだとは知らな
かった。
なんで、東野と。
そんな想いばかりが埋め尽くした。
俺に向けてくれた笑顔は何だった?
キスに応えてくれたお前は何だった?
いつもうっとりして、潤んだ瞳で、俺を
誘うように見てたくせに。
俺のこと、嫌いなのか?
「棗くんっ♪今日、放課後アソボ!」
「……あぁ。」
「やった!ありがとっ」
甘ったるくて気持ち悪い香水の匂いを振
り撒きながら、女が去っていくのを軽蔑
するように見ていると、優希が呆れたよ
うに俺を見た。
「棗……お前、最近酷いぞ?」
「うっせー……」