【完】俺様キングと秘密の極甘kiss★




そうでもしてないと、考えてしまう。



春の事を、想って、想って―――。

苦しくて、胸が締め付けられるのに、そ
れでも想ってしまうから。



もう、春と話さなくなってから、一ヶ月
が過ぎた。



俺からは話さない。

向こうからも話しかけてこない。



ずっと平行線のまま、俺らの関係は交わ
ることもなく時間ばかりが流れた。



春と東野の噂を聞くたび、噂してるやつ
を殴りたい衝動にかられる。



―――『東野君が溺愛してる』

―――『理想のカップル』



もともと美人な春と、好印象の爽やか青
年はぴったりの組み合わせで。



俺だけが、惨めだった。



結局俺に寄ってくるのは、男に媚を売る
薄汚れた女で。





< 230 / 445 >

この作品をシェア

pagetop