【完】俺様キングと秘密の極甘kiss★
いきなりの再婚も、大嫌いなアイツが弟
になっちゃうのも。
知らない世界に、放り込まれたみたいだ
ったから。
「お母さ―――……」
「馬鹿だろ、お前」
―――え……?
不意に聞こえてきたのは、お母さんの声
なんかじゃなくて、それが誰のものなの
か、理解するより前に。
グイッと身体を引っ張りあげられて。
気付けば、杉本に後ろから抱きしめられ
ていた。
瞬間、真っ白に染まっていく脳内。熱い
体温。シトラスの匂い―――……。
骨ばった手や、たくましい腕から感じる
ソイツの男らしさに、胸がドキドキと高
鳴り始める。