【完】俺様キングと秘密の極甘kiss★
そうしたら、こてんぱんにコイツらを、
言い負かしてやれるのに。
―――バシャッ……
悔しくて、泣きそうで、ぎゅ、と目を瞑
りながら俯いていたら、そんな音と共に
冷たい感覚。
ポタポタと前髪から落ちる雫。
びっしょりと濡れて変色していく制服。
一瞬なにが起きたのかわからなかった。
『やっだぁー、きったなぁーい』
『でも、あんたが悪いんだからね。いい
気になるから痛い目みるのよ』
……なにそれ。
いい気になんて、なったつもりないのに
。
なんで……どうして、私―――。
私、水を掛けられてるんだろう?
私の身体を濡らした水はどんどん冷えて
、私の心さえも冷やしていく。