【完】俺様キングと秘密の極甘kiss★
もう、大丈夫だよ。
そんな彼女の声が聞こえた時、私は急に
身体の力が抜けて、崩れ落ちた―――。
次に目が覚めたのは、保健室でだった。
そとはすっかり夕焼け色に染まっていて
、下校時刻は過ぎていた。
だんだんと意識がはっきりしてきて、身
体を起こすと、私の手を握るようにして
、柏木さんが眠っていた。
「―――あら、起きたの?」
そんな声が頭上から聞こえてきて、顔を
あげると保健室の先生が居た。
「制服、びっしょりだったから体育着に
着替えさせて貰ったわよ。制服はそろそ
ろ乾いてるんじゃないかしら」
「ありがとうございます……」
そうお礼を言った私に、先生は軽く微笑
んだ。
「お礼なら、その子に言いなさい。ここ
まで連れてきてくれたのも、体操服を持
ってきてくれたのもその子よ」