【完】俺様キングと秘密の極甘kiss★
東野君はムスッとしながら私を見ていて
、やがて静かに口を開いた。
「邪魔なのはさっきの人たちだから。柏
木は俺の彼女なんだから、気兼ねしたり
しなくて良いんだよ。わかった?」
「はい……」
ノーとは言わせない、というような迫力
のある瞳で覗かれて、ただただ頷く。
そうすると、東野君はホッとしたような
表情になった。
「……来づらいのはわかるけどさ。せめ
て俺がすぐに駆けつけていける範囲に居
てよ」
東野君はそう言うと、ちょっぴり頬を赤
くさせて私を見た。
「こんなに可愛い柏木、ナンパされちゃ
うに決まってるだろ……?」
「……っ」
そんな風に言われて、私まで赤くなって
しまう。
東野君の場合、無自覚な分、余計にタチ
が悪いんだよね。