【完】俺様キングと秘密の極甘kiss★
ていうか杉本、一体いつまで私を抱きし
めてるつもりなの!?
そう思い、後ろの杉本を、首を捻って仰
ぎ見る。
「ちょっと!本当に離しなさいよ!」
「ヤダ」
キッパリと即答する杉本。『ヤダ』、な
んてあんたは駄々っ子かっつーの!
「ねえ、杉本―――……」
「棗」
なんでそんなに拒むのよ、と聞こうとし
たら、被せられた杉本の低い声。
「棗って呼べよ」
そう言われて、何故かカアッとなった。
「む、無理だよ!だってずーっと杉本っ
て呼んでたのに、どうして今さら……」
「だって俺はもう杉本じゃなくなるんだ
し。俺だってお前の事、春って呼ぶ」