【完】俺様キングと秘密の極甘kiss★
気のせいじゃ無いんだったら、瞼を開い
た瞬間見えた東野君の顔は、真っ赤だっ
た筈。
いやでも……見間違いかも……。
暫くしてから、東野君ははぁ……と息を
吐いた。
もう観覧車はとっくに頂上を過ぎて、あ
と四分の一くらいになっていた。
「だっせ……俺。こういうの、初めてで
……しかも柏木とキスできるとか、嬉し
すぎておかしくなった……」
「……っ!」
そんな風にストレートに言われると、な
んだかこっちまで恥ずかしくなる。
東野君の純粋な気持ちが……なんだか少
し苦しいって思うのは。
きっと気のせいだよね。
東野君の言葉にドキドキしていると、ま
だほんのりと赤い東野君が顔を上げて。
じっと私を見つめた。