【完】俺様キングと秘密の極甘kiss★
「……キス、してもいい?」
そんな風に真っ直ぐに訊かれたら、断る
って選択肢なんて無かった。
「うん…っ」
ぎゅっと目を瞑って、一度、頷く。
すると、まるで毀れ物を扱うかのように
、そっと私の頬を包む優しい手のひら。
やがてゆっくりと、優しいキスが落ちて
きた。
触れた唇はすぐに離れて、東野君は恥ず
かしそうに微笑むと。
ぎゅうっと私を抱き寄せて。
「好きだ……好きだよ、柏木。好きすぎ
て……狂いそうだよ」
掠れた声で、そう囁いた。
ごめんね。
東野君、ごめんなさい。
好きだよって、返せなくて。