【完】俺様キングと秘密の極甘kiss★
そんな女の子の声が聞こえてきて、思わ
ず足を止めた。
恐る恐る階段を降りると、昇降口の下駄
箱の所で、女の子の姿が見えた。
こ、こんな所で告白……!?
すごい困るんだけどな、とは思ったもの
の、やっぱり好奇心には勝てなくて、思
わず立ち聞きしてしまう。
女の子の声が、段々とはっきりしたもの
へと変わってきた。
「ずっと好きでした……杉本君が」
途端、固まる私。
今、杉本君って言った―――……?
「悪いけど……ごめん」
次に聞こえてきたのはやっぱり棗の声で
、胸がドキッと跳ねた。