【完】俺様キングと秘密の極甘kiss★
だから私はいっそう、強く暴れるけど、
そしたら苛立ったような杉本が。
「暴れんな。キスされてーのか」
って低く耳許で囁いたから、ピタッと止
まった。
「はやく。棗って呼べば済む話だろうが
よ」
「だ、だって―――……」
「春」
耳許で、そっと名前を囁かれて、思わず
胸がドキッと跳ねる。
やだよ……どうしてこんなことするの!
ていうか杉本って私が嫌いなんだよね?
だったら―――……。
「杉本、本当はキス出来ないでしょ」
「ああ?」
勝ち誇ったようにそう言うと、怪訝そう
な声をだす杉本。