【完】俺様キングと秘密の極甘kiss★
»『無防備すぎるんだよ、バカ』
棗に諦めないから、と宣言されてから約
一週間。
もう11月も終わりに差し掛かってきた、
ある日の日曜日の事。
「おはよー……」
ふわぁ、と欠伸をしながらリビングに降
りていくと、お父さんと忠人さんが慌た
だしく動き回っていた。
でも二人ともどこかウキウキ気分だ。
「なにしてんの、二人とも」
そう声をかけると、二人は今私の存在に
気付いたかのようにこっちを見た。
「あら、おはよう春!」
「春ちゃんおはよう~!」
そう言いながらも二人とも手の動きは止
めていない。
「……ん。おはよう。……で、何でそん
な忙しそうにしてるわけ?」