【完】俺様キングと秘密の極甘kiss★
でもまさかあんな大きい音がしたのに、
起きてないとかそんなの、あり得ない。
もう一度、呼びかけてみる。
「棗ーっ?入るよー?」
……シーン……。
もう、なんなのよ、とため息をつきなが
ら、半ば強引に棗の部屋のドアを開ける
。
―――ガチャッ
「ちょっと棗!なんで無視す……キャア
ッ!?」
思わず声を上げてしまったのは、足元に
生暖かい感触があったから。
バクバクする心臓を押さえ付けながら、
恐る恐る足元を見て、さらにビックリし
てしまう。
「棗っ!?」
そこには、うっすらと汗ばんだ棗が、ぐ
ったりと横たわっていたのだ。