【完】俺様キングと秘密の極甘kiss★




その苦しそうな表情に驚いて、慌てて屈
んで、棗の上半身を起こす。



しかし―――。



「お、重っ……わっ!」



上半身だけでも重くて、一度は持ち上げ
たものの、そのままバランスが崩れてし
まい。



私はそのまま、床に倒れた。



そしてその上に、乗っかるように倒れて
きた棗。



―――ドキッ……!



途端、大きく心臓が跳ねたと思うと、ド
キドキと小刻みにリズムを刻みだす心臓




触れあう体温が心地よく溶けていく。

棗の吐息が、近くて―――。



ドキドキなんてしたらダメなのに。

ドキドキする要素なんて、無いのに。






< 288 / 445 >

この作品をシェア

pagetop