【完】俺様キングと秘密の極甘kiss★
その苦しそうな表情に驚いて、慌てて屈
んで、棗の上半身を起こす。
しかし―――。
「お、重っ……わっ!」
上半身だけでも重くて、一度は持ち上げ
たものの、そのままバランスが崩れてし
まい。
私はそのまま、床に倒れた。
そしてその上に、乗っかるように倒れて
きた棗。
―――ドキッ……!
途端、大きく心臓が跳ねたと思うと、ド
キドキと小刻みにリズムを刻みだす心臓
。
触れあう体温が心地よく溶けていく。
棗の吐息が、近くて―――。
ドキドキなんてしたらダメなのに。
ドキドキする要素なんて、無いのに。