【完】俺様キングと秘密の極甘kiss★
こんな至近距離でドキドキしちゃったら
、いつ棗に聞こえても可笑しくないのに
……。
ダメだって思う程、ドキドキが加速して
いく。
禁止されることを犯すスリルが私の身体
を蝕んで、頭が狂いそうだった。
「ん……春……?」
そんなとき、ふと、そんな声がしたと思
うと、棗がゆっくり上半身を起こして。
腕立て伏せをするような格好になると、
私の横の両手をついて、ジッと私を見つ
めた。
"大丈夫?"
"さっき物凄い音がしたんだけど"
言いたい事も聞きたいこと山ほどあるの
に、何も言えなくなる。
心臓がドキドキしすぎて、言葉が喉の奥
でつっかえて―――……。
そんな私を、棗はフッと笑った。