【完】俺様キングと秘密の極甘kiss★
入ってきたその人は、一度だけ会ったこ
とがある―――そう。
お母さんの、再婚相手。
「た、忠人さん!!」
わー、近くで見ると、杉本そっくりだっ
たり……なーんて、考えてる暇もなく。
暫く固まっていた忠人さんが、ハッとし
たように杉本につかみかかった。
突然の事に、対応出来なかったであろう
杉本は、忠人さんに胸ぐらを掴みあげら
れて、苦笑いで忠人さんを見ていた。
「待て、父さん。誤解だ」
「俺はまだ何も言ってないだろ!やまし
い事があるからそう言うんだろ!」
忠人さんは、杉本の胸ぐらを掴みあげた
まま、ゆっさゆっさと揺らす。
「今、春ちゃんを襲おうとしてただろ!
この獣!狼!変態!」