【完】俺様キングと秘密の極甘kiss★
「……綺麗だな」
「うん……っ」
あまりの美しさ。
その幻想的な光景に。私たちを柔らかく
包む淡い光達に、どうしてだか胸の奥か
らなにかがこみあげてきて。
目頭が熱くなって、淡い光達が歪んで光
の海のようになる。
「柏木……」
そう呼ばれて東野君を見上げると、東野
君の指先が私の目へと伸びてきて、涙を
掬った。
少しだけはっきりした視界の中で、東野
君は困ったように笑ってた。
「……んで、ないてんの」
「わかんない……っ」
ただ、感動で。
胸が一杯になった。
だけど苦しくなった。