【完】俺様キングと秘密の極甘kiss★
何度も"ごめんね"って言いそうになって
は、何度もその言葉を飲み込んだ。
なんでごめんねっていいそうになってる
のか、まったく自分でさえも理解不能だ
った。
彼にかけてあげられる最良の言葉がそう
でないことを知っていて、未だその最良
の言葉を口にすべきか思いあぐねてる。
―――言いたくない……のか。
そんな可能性も考えながら、そんなのは
あり得ないと一蹴した。
僅かな予感を振り払った。
「……柏木は今、何を思ってくれた?因
みに俺ってネガティブだからさ、こんな
時でも全然いいイメージが出来ないんだ
……」
ああもう、さっきからずっと。
「いつ柏木にフラれるか、怖くて仕方な
い」
その笑顔を私に向けるんだね。