【完】俺様キングと秘密の極甘kiss★
【棗side】
「お疲れー。はい、これ」
「ありがとうございます……」
作業着を脱ぎながら、茶封筒を受けとる
。
目の前のおっさんは確か……海山とか言
ったっけな。
そんな朧気な記憶を辿りながら、人の良
さげなおっさんをボーッと見ていた。
「いやあ、1日の臨時バイトなんて勿体
無いなぁ……。杉本君、よく働くから」
「ありがとうございます……」
僅かに微笑みながら、そう言う。
―――バイトなんかしなきゃよかった。
そう思っているのは事実だったのに。
ここ、朝日ヶ丘遊園地の臨時バイトを見
つけたのは一週間前の事だった。
朝五時半から夜九時までの超、ハードス
ケジュールのバイト。