【完】俺様キングと秘密の極甘kiss★





「もうすっかり暗くなったな」



不意にそう言われて窓の外を見ると、ず
っしりと重たい鉛色の雲が空を覆ってい
て。



ん?でも待って……。



「私達、そんなにここに居ないよね?」



さっきの服屋から、まだ二時間くらいし
か経ってないし、お昼だってまだなのに




そんな私に、棗もやっと異変に気付いた
ようだ。



棗は携帯を取り出すと、何かを確認して
いて、チッと舌打ちした。



「棗……?」

「春。帰るぞ」



棗はそう言うと、私の腕を掴んで走り出
した。



「ちょっ、棗……!」







< 346 / 445 >

この作品をシェア

pagetop