【完】俺様キングと秘密の極甘kiss★
訳がわからずにいると、モールを出た所
で、棗が立ち止まった。
「……これから大雪になるらしい。帰れ
なくなっても困るだろ」
棗はそれだけ言うと、家まで私を連れ帰
った。
―――家に戻る頃には、ちらほらと大粒
の雪がちらつきだしていて。
「ホワイトクリスマスだ……」
窓にへばりつきながらそんなことを呟い
ていると、頭にボフッとタオルが掛けら
れた。
どうやらそれを投げたのは棗だったみた
いで。
「ちょっとは濡れただろ。冷えたままに
してたら風邪ひくぞ」
「あ、うん……」
そんな棗の優しさにちょっぴりドキドキ
しながら、ちょっと濡れた髪の毛をしっ
かりと拭いた。