【完】俺様キングと秘密の極甘kiss★
「い、一緒に寝るのは許したけど……!
抱き締めていいなんて言ってない!」
そう。
今の状況は、布団の中で私が後ろから抱
き締められた状態。
髪の毛に埋められた中の顔からかかる吐
息に思わず身を捩〔よじ〕る。
「良いだろ。こういう時しかくっ付けな
いんだから」
「く、くっ付けないって……!」
「―――クリスマスだ。許せ」
そんな棗の声を聞きながら、少しだけ、
切ない気持ちになる。
しんしんと降り積もる雪を見つめながら
、いつの間にか夢の世界に吸い込まれて
いった。