【完】俺様キングと秘密の極甘kiss★
そんな棗に呆れながらも、プイッとそっ
ぽを向いてやる。
「そんなもの、ないわよ」
「はあ!?んでだよ!」
「むしろなんであると思ったのよ!」
あんたのその神経が意味わからないんだ
けど!
靴を脱いで、自分の部屋に向かおうとす
ると、その腕をパシッと掴まれて、阻止
された。
「待てよ。なんで弟にチョコレート用意
しないんだよ」
「……しつこいわね。無いものはないん
だから諦めろ!無い物ねだりすんなっ」
「―――作れ」
至極真面目くさった顔で、そんなことを
サラッと言った棗。
そんな棗に唖然とした。
「な……、マジでいってんの!?」