【完】俺様キングと秘密の極甘kiss★
「やだ……っ」
「何がやなんだよ!俺にキスしたくせし
て」
「離して……んんっ!」
棗の腕から抜け出そうとしたら、クルッ
と身体を反転させられて、深く口付けら
れた。
「ん……っはぁ……」
息が苦しくなって涙目になっていると、
やっと離された唇。
棗が、甘く狂おしいような瞳で私を見つ
めていた。
「あんなキスしてきて、もう嫌だなんて
いわせない。遠慮も―――しねえ。……
好きなんだろ……俺のこと」
―――"好きなんだろ……俺のこと"
そんな棗の声が、ぐるぐるとループする
。
それはずっと、私が否定し続けてきた、
事実だった―――。